外来診療

帯状疱疹ワクチン

接種対象者(任意接種)

  • 50歳以上の方
  • 帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方

ワクチンの種類と金額

帯状疱疹枠ワクチン「シングリックスⓇ」

「シングリックスⓇ」は2020年1月に帯状疱疹ワクチンとして発売されたワクチンです。2回接種することで、帯状疱疹に高い予防効果が期待され、効果は現状で10年間の免疫の持続が確認されています(臨床試験継続中)。

商品名「シングリックスⓇ」
接種価格27,500円(税込)
接種の種類任意接種
(公費助成なし)

定期接種:市区町村が主体となって実施する予防接種
任意接種:希望者が各自で受けることができる予防接種

接種方法

50歳以上の方は、通常1回目の接種から2か月後に2回目の接種が必要です。万一2か月を過ぎてしまった場合でも、1回目から6か月以内であれば2回目の接種を受けることができます。

「帯状疱疹ワクチン」を接種した方がよい理由

理由①重症化すると入院治療が必要になることも

症状や痛みのレベルには個人差がありますが、重症化すると日常生活に支障がでたり、入院治療が必要になることもあります。また症状が治まった後でも、長期に渡り痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」を発症する可能性があります。

理由②50代から発症率が高くなり、以降加齢とともに発症率が増加

80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になるといわれています。患者の約7割が50歳以上ですが、若い人でも発症する可能性があります。(※1)
※1:国立感染症研究所 感染症疫学センター IASR. 2013, 34, p. 298-300

理由③ワクチンで発症を約9割予防することが可能

シングリックスは帯状疱疹の予防に高い効果が期待され、予防効果は50歳以上の方で97%、70歳以上の方で約90%と報告されています(※2)。ワクチン接種は予防になり、発症したとしても症状を軽減することができます。
※2:乾燥組換え帯状疱疹ワクチン シングリックス®筋注用 主要な臨床試験成績などの概要

帯状疱疹の原因

帯状疱疹とは、水ぼうそうのウイルスが原因の、かゆみや痛みをともなう皮膚湿疹のことです。

水ぼうそうは一般的に子どもの頃に発症しますが、治癒しても、ウイルスは身体のなかに潜み、免疫機能によって抑えられています。
大人になって免疫力が低下したときに、そのウイルスが再び活性化して発症するのが帯状疱疹です。日本人の約9割以上に、原因となるウイルスが体内に潜伏しているといわれています。加齢、生活習慣病、ストレス、疲労、季節の変わり目など、免疫力が低下しやすくなるときに、注意したい病気のひとつです(※3)。
※3:国立感染症研究所感染症疫学センター, IASR. 2018; 39(8): 129-130.

帯状疱疹ワクチン接種についてよくある質問

ワクチン接種による副作用はありますか?

注射部位の痛み、腫れ、発熱などが出ることがありますが、多くは数日で消失します。

帯状疱疹は人にうつりますか?

他の方に帯状疱疹としてうつることはありません。しかし帯状疱疹を発症した方から、水ぼうそうを発症したことのない方に、水ぼうそうとしてうつる場合があります。

どのような初期症状があらわれますか?

多くの場合、からだの一部の皮膚に違和感や、チクチク、ピリピリとした痛みを感じます。やがてそこに赤い湿疹ができ、そののち水疱があらわれて破れ、皮膚がただれ、かさぶたになります。症状が進むと眠れないほどの痛みがあらわれることもあります。軽い痛みで済む方もいれば、眠れないほどの痛みに悩まされる方まで、症状には個人差があります。

普段の生活で気をつける点はありますか?

ストレスや病気、治療による免疫力の低下などが発症の引き金になることがあるため、日頃から免疫力を維持し、体調管理をしっかり行うことが重要です。

症状があらわれたらどうしたらよいですか?

できるだけ早く、医師にかかり治療をはじめてください。早めにウイルスの増殖や痛みを抑えることが何よりも重要です。