歯みがきしているから大丈夫、ではないのが歯石。実は大きな病気の 要因になることが判明しています。歯石およびその除去に関する知識と、 注目のホワイトニングについてご紹介します。
監修:大村 都 先生
■「歯垢」と「歯石」の違い、ご存じですか?
歯垢(プラーク)は、爪で歯を引っかくと付着する、白くネバネバしたもの。食べかすだと思っている方も多いのですが、実は細菌の塊であり、歯みがきで取り除けます。
歯石は、この歯垢と唾液中に含まれるカルシウムやリンが結びついて形成される塊(石灰化物)のことです。歯石には2種類あり、歯ぐきの上に付着して目に見えているものは歯肉縁上歯石。
歯ぐきの下に付着した歯肉縁下歯石は表面からは見えないため、レントゲン撮影などでなければ確認できません。わずか2日間で歯垢が歯石になることがあり、できてしまった歯石はその名が示すようにとても硬く、普段の歯みがきで取り除くことができないのです。
■歯石を放置すると、心筋梗塞などのリスクが。
歯石そのものに病原性はありませんが、表面がザラザラしているために細菌の塊である歯垢が付着しやすくなります。歯と歯ぐきの境界部の歯周ポケットと呼ばれる溝に歯石が入り込んでいると、歯ぐきの内側に歯垢が常に触れている状態になります。
これが歯ぐきの炎症・腫れ・出血といった「歯周病」を引き起こし、やがて歯を支えている骨が溶けはじめる事態に。歯を失う原因は、虫歯よりも歯周病の方が多いのです。
さらに、最近の研究からは、歯周病が心筋梗塞などの心血管や肺の疾患、糖尿病、流産や早産といった様々な病気を引き起こす要因になることが分かっています。そして、実に70%以上の成人が歯周病に罹患していると言われています。
■2ヶ月に1回の歯石除去で、口腔内を健康に。
歯石除去は、歯周ポケット検査と併せて保険診療の範囲内で可能です。一人ひとりの状態を見ながら、専用の機械や器具を使い、フッ化物入りの研磨剤で全ての歯面の清掃と研磨を行います。
「歯が削られてしまうのでは」と心配される方もありますが、超音波タイプの歯石除去機は先端チップの超音波振動で歯石のみを壊すので、歯が削られることはありません。
また、歯石を取り除くと歯が小さくなったように感じたり、歯と歯の間が空いたような感じがして歯が削られたと誤解されることがあります。満80歳で20本以上の歯を残そうという「8020運動」の基本となるのは、日々の歯みがきと歯科医院での歯垢除去。大切な歯をより長く健康に保つために、2ヶ月に1回は歯石除去を行いましょう。
■「ホワイトニング」で、口元にさらなる自信。
歯を白く輝かせ、ビジネスやプライベートでより好印象を与えるホワイトニング。歯石除去の後には、ホワイトニング(自由診療)も併せて受けられることをお勧めします。
東京ミッドタウンデンタルクリニックなら、1回の来院で白くなり、しかも歯の最表面にあるエナメル質も強化。世界的に信頼と評価の高いホワイトニングを安心価格でご提供しています。ぜひお試しください。