歯周病について
歯周病は、歯ぐきや歯槽骨などの歯周組織を破壊するだけではなく、歯を喪失させる原因にもなります。
歯周病は歯を失う原因の第1位
2018年に行われた全国抜歯原因調査結果によると、抜歯の原因の37.1%は歯周病となっていて、むし歯の29.2%を上回り、歯を失う原因の第一位となっています1)。
それだけに歯周病は重症化を避け、できる限り早期に治療を開始するのが望ましいです。
歯周病の治療方法
歯周病の治療方法は、進行度に応じて変わってきます。ただし、歯周基本治療はすべての患者様に適応されます。
歯周基本治療
歯周基本治療とは、歯周組織の炎症状態を改善するための最初の処置です。歯周病菌の住みかとなる歯垢や歯石などをさまざまな方法で取り除きます。
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)
PMTCとは、日本語で「専門家による機械的な歯の清掃」と訳されるもので、いわゆる「歯科医院で行われる歯のクリーニング」を意味し、普段のブラッシングでは落とすことのできないバイオフィルム(被膜)やステイン(着色)などを除去します。
SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
SRPは、歯面に形成された歯石を取り除く処置です。スケーラーと呼ばれる専用の器具を用いて、1歯1歯を丁寧に歯石除去していきます。スケーリング・ルートプレーニングとは、歯面に付着した歯石等を除去し、為害性のない歯面・歯根面にする処置です。
ブラッシング指導
患者様が適切なオーラルケアを実践できるよう、ブラッシング指導いたします。毎日プラークフリーな状態を作ることは、歯周病治療において何よりも重要といえます。
歯周外科治療
歯周外科治療は、重症化した歯周病に対して行われる処置です。歯周基本治療後も深い歯周ポケットが残存していたり、歯周病の進行が止まらなかったりする場合に実施します。
歯周組織再生療法
歯周組織再生療法は、歯周病によって破壊された組織を再生させるための治療です。吸収されてしまった歯槽骨に、移植骨や専用の薬剤を埋め込んで組織の再生を図ります。