肺炎球菌による肺炎の予防※1と、
重症化を軽減。
「肺炎球菌ワクチン」とは?
- 肺炎の原因菌、第一位は「肺炎球菌」
肺炎は、細菌やウイルスなどの感染による感染症が原因で、肺に炎症を起こす病気です。
肺炎を引き起こす原因菌は、65歳以上の高齢者では「肺炎球菌」によるものが第一位※1となっており、肺炎球菌に対するワクチン接種が推奨されています。
- コロナ禍では、早めの予防が大切
昨今では、新型コロナウイルス感染症による肺炎も知られており、肺炎球菌は、コロナ重症化リスク要因の1つCOPD(慢性閉塞性肺疾患)※2を悪化させる病原体でもあるため、早めの予防が大切です。
肺炎球菌ワクチンの接種対象は以下の方です
・65歳以上の高齢者の方
・肺炎球菌による疾患に羅漢する危険性が高いと医師が判断した方
※1 参考:社団法人 日本感染症学会「肺炎球菌ワクチン再接種に関するガイドライン」
https://www.pmda.go.jp/files/000145328.pdf
※2 参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症 診療の手引き」
https://www.mhlw.go.jp/content/000712473.pdf
65歳以上から増加傾向の「肺炎」
早めの対策が大切
令和元年の厚生労働省の統計では、日本における肺炎による死亡数は、悪性新生物、心疾患、老衰、脳血管疾患に次いで5番目に多くなっています。※3また、65歳以上の高齢者では、加齢とともに肺炎で亡くなる割合が高くなる傾向にあります。
肺炎は、初期症状では発熱や咳、痰など、風邪とよく似ていますが、重症化すると入院が必要な場合や命に関わる危険性もあります。
特に高齢者では、初期症状がほとんど見られず、気づかない内に肺炎が進行し重症化してしまうこともあるため、早めの対策・予防が大切です。
※3 参考: 厚生労働省「平成 30 年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai18/dl/gaikyou30.pdf
厚生労働省「平成 30 年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」より作図
肺炎の原因菌「肺炎球菌」とは?
肺炎は、原因や種類もさまざまですが、主に細菌やウイルスなどの病原体による感染(感染症)が原因で発症します。
原因となる細菌にはさまざまな種類がありますが、原因菌として最も多いのが「肺炎球菌(はいえんきゅうきん)」と呼ばれる細菌です。
一般に、肺炎球菌が引き起こす感染症は「肺炎球菌感染症」と呼ばれており、肺炎をはじめ、気管支炎や中耳炎、髄膜炎など、さまざまな病気の原因となります。
肺炎球菌感染症は、免疫機能があまり発達していない乳幼児や、免疫機能が低下している高齢者などで感染しやすく、特に重症化する可能性のある高齢者では、ワクチンによる予防が推奨されています。
肺炎球菌による感染症を予防することは、肺炎をはじめさまざまな病気の予防につながります。
肺炎球菌感染症を予防する「肺炎球菌ワクチン」
肺炎球菌感染症を引き起こす「肺炎球菌」は90種類以上あり、それぞれの種類(血清型)に対して抗体(免疫)をつける必要があります。日本では、肺炎球菌感染症に対して2種類のワクチンがあり、それぞれ対象とする肺炎球菌の種類が異なります。
個々に接種することはもちろん、2種類を併用することでより広範囲の肺炎球菌をカバーすることができます。
※肺炎球菌ワクチンは、すべての肺炎を予防するものではありません。
■ニューモバックス
色々な種類の肺炎球菌のうち、感染症を引き起こしやすい23種類に対応したワクチンです。
■プレベナー13
色々な種類の肺炎球菌のうち、感染症を引き起こしやすい13種類に対応したワクチンです。
商品名 | ニューモバックス | プレペナー13 |
---|---|---|
血液型抗原の 種類 | 23価多糖体ワクチン | 13価結合型ワクチン |
23種類 | 13種類 | |
特長 | 肺炎を起こしやすい肺炎球菌をカバーできる範囲が広い | 免疫誘導効果が高く、 抗体ができやすい |
接種の種類 | 定期接種・任意接種 (公費助成あり) | 任意接種 (公費助成なし) |
接種価格/回 | 11,000円(税込) | 15,400円(税込) |
■2種類の肺炎球菌ワクチンの接種方法
プレベナー13とニューモバックスは併用して接種することで、より強い肺炎予防効果が得られることが、臨床研究で明らかにされています。※4
※4 参考:日本感染症学会/日本呼吸器学会 合同委員会「65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方」
https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/o65haienV/o65haienV_policy2019-2023.pdf
※今年度、他の医療機関でニューモバックスの定期接種を予定される方は、当院でプレベナーのみ接種することもできます。その場合は、上記接種間隔を空ける必要がございますので、予約時にご相談ください。
■インフルエンザワクチンとの併用も
インフルエンザウイルスに感染すると、肺に通じる空気の通り道にある細胞が壊され、細菌が肺に侵入しやすくなり、肺炎を引き起こすことがあります。特に加齢により免疫力が低下している高齢者では、インフルエンザがきっかけで肺炎を起こす場合もあります。※5
そのため高齢者の肺炎予防では、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンを併せて接種することが大切です。
※5 参考:インフルエンザと肺炎
https://www.haien-yobou.jp/influenzaha.xhtml
よくあるご質問
・ニューモバックスを接種した場合、国からの補助金(公費助成)はありますか?
当院は任意接種となります。公費助成はありません。
・過去に肺炎球菌ワクチンを接種したことがありますが、当院にて追加接種を受けられますか?
他院で接種した場合には、必ず接種歴をお伺いしております。他院での接種時期と接種したワクチン名をご確認の上、当院へお問い合わせください。
・以前、肺炎にかかったことがあるのですが、その場合でも、接種することは可能でしょうか?
過去に肺炎や肺炎球菌感染症にかかったことがあったとしても、ワクチンの接種はできます。
病歴がある場合は、必ず医師に申し出てください。※6
・副作用はありますか?
軽い副作用として、注射部位の腫れ、違和感、筋肉痛などの症状がでる場合があります。
ごく稀にではありますが、重い副作用の症状が発生することもあります。※6
※6 参考:厚生労働省「肺炎球菌感染症(高齢者)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/haienkyukin/index_1.html
ご予約・お問合せは「内科」にて承っております。
お気軽にお電話にてお問い合わせください。※ワクチンの数に限りがございますので、事前にご予約ください。
東京ミッドタウンクリニック外来診療
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